オススメ!『ベンチャー・キャピタリスト』を読んで
ベンチャーキャピタリストの意外な姿
昨今話題のベンチャーの世界がどのようなものか、少し興味があったので、会社の同僚に勧められて手にとってみた書籍です。
ベンチャー・キャピタリスト ──世界を動かす最強の「キングメーカー」たち [ 後藤直義 ]価格:2,860円
(2022/8/18 10:21時点)
本書はあらゆる世界の成功しているベンチャーキャピタリストへの取材録のような内容で、非常に興味深くおもしろいものでした。
私が本書を読む前に持っていたベンチャーキャピタリストのイメージとは全く異なる姿に、『なにごとも突き詰めた人が世の中を変えてきているんだな』と思いました。ベンチャーキャピタリストは博打をしているように投資をしているものと勝手に思い込んでいた私は少し恥ずかしくなりました。
常に新しいことに飢えている
世の中にはいろんなタイプの人がいますよね。新しいことが好きな人、決められたことをコツコツとこなす人など、特長は様々でしょう。
成功しているベンチャーキャピタリストの共通点として感じたことは、『新しいこと・興味のあること・世の中を変えそうなこと』に異常なまでにコミットすることでしょう!
本書で取り上げられているベンチャーキャピタリストは成功しているほんの一握りのエース達ですが、今のグローバル社会においてベンチャーキャピタルの世界で成功するには、シリコンバレーにいたなどの出自というよりは『金融の知識だけでなく、どれだけアンテナ高く、こだわりを持って、あらゆる専門家から情報を収集し、勇気を持って未来を伴走する者に投資できるか』がキーなのだと思いました。
ファンドにも企業の成長段階に応じて投資タイプが異なることも学びましたが、『世の中を変え得るインパクトを与える技術』に投資する姿には感銘を受けました。
投資は世の中を良くするための一手法
どうしても役人だった考え方が抜けないため、法律や予算など制度面から日本を良くしたいと考えがちですがそれも一部であり、今回本書で学んだベンチャーキャピタルの世界も一部であると感じました。一見真逆に見える世界ですが、目的は共通する部分が多いでしょう。
今、役所もようやくスタートアップであったり、人への投資などという文言も出てくるようになりました。先進国だけでなく、途上国にも後塵を拝している分野だと思いますが、国内市場、海外市場を見ながら、新しいサービスで世の中をより暮らしやすくなるように変革していくことが重要ですね!これがまさにDXだったりGXなどのトランスフォーメーションなのだと思います。
仕事にどう活かすか
このベンチャーの世界、かなり今の(これからの)私の仕事に近しい世界です。制度面ばかりを追いかけていましたが、より視座を高めて世の中の動向を注視していかなければならないことに気づきました。情報氾濫社会において、欲しい情報のキャッチアップは非常に難しいとは思います。
どのようにして情報を得ていくのか、関係者とのコミュニティを構築していくのこなどまったくの素人であるため同僚から教えてもらったりしながら、少しずつ学んでいきたいと思います。
情報感度を高めるにはどうすれば良いか
ベンチャーや新技術の世界、情報感度を高めるには、例えば学会論文で研究内容の気になる先生のものを調べてみる、などから始めることもありなのかもしれません。本書でベンチャーキャピタリストとして成功している方の多くは、研究者とつながりを強固にしつつ、自らもその分野の専門性を高めて、一緒にビジネスを作っていくスタイルでした。
大学院卒業以来、学会論文などをまともに読まずに生きてきましたが、そこに宝の山が眠っているかもしれないと思うとワクワクしてきます。宝探しは日本の研究だけではないかもしれませんし。
私の専門分野の河川であれば、研究職の同期などもいるので、そのような人脈もしっかりと構築していくと深みが出てくるのかもしれません。もちろん仕事で接する先生方も多いと思うので関係性をこれから頑張って構築していきたいなと思いました。
