~人生100年時代~『流域治水型だお(DAO)』って可能性あるか?

DAO✖️流域治水でイノベーションが起きる?

最近、流行りのブロックチェーンやらweb3やらメタバースやら、まったくついていけていないおじさんですが、少し気になり始めている取組があります。それが『DAO』です。
特に地方においてあらゆるインフラが老朽化して維持管理・更新ができなくなってきている現状を踏まえると、このDAOというアプローチがもしかしたら一つの解、きっかけになるかもしれないと思い始めています。
新たな地域の形をデジタルを通じたイノベーションで示しつつ、地域課題も解決できる、そんな未来があるのかもしれません。

DAOとは?

そもそもDAOとは、Decentralized Autonomous Organizationの略で自立型分散組織と訳されるようです。そんなことを言われても何のことかまったくわかりませんよね。私もまったくわからないのですが、伊藤穰一さんのYouTubeを見て、なんとなくの雰囲気はわかったような気になっています。
私が勉強させていただいた伊藤穰一さんのYouTubeはこちら
web3とは | DAOがなぜ注目されているのか? – YouTube
[Part 1] キングコング西野亮廣|DAOとNFTについて考える – YouTube
[Part 2] 西野亮廣さんと考えるNFTとDAO | Joi Ito’s Podcast – 変革への道 – YouTube

流域治水とDAOの組合せの可能性は?

もうすでに洪水等自然災害対策は河川管理者等の施設管理者だけがやる仕事ではなくなってきています。
流域が一体となって、あらゆる者がソフト・ハード施策を総動員して、なんとかして人命・財産を守っていく、そんな姿勢が求められています。
しかし、我々一般住民の意識からすると、おそらく一体防災のために何をすれば良いのかわからないですし、そもそもリスクのある土地に住んでいるのか否かも把握していない方が多いのではないかと思っています。
この現状を踏まえ、『誰かがなんとかしてくれるだろう』思想から『我が事化』するにはどうしたらよいのでしょうか?
非常に難しい課題ですが、地域に実際に住んでいる市民以外でも『特定の地域に強い思い入れのある方』は意外と多いのではないかと思っています。
出身地のためということで心血を注いで街を良くしようと取り組まれている前橋市の事例なども出てきています。さらに海外からもコアなファンがいるような日本の地域が出てくるのではないでしょうか。さらに、物価の安い日本においては、これからバケーションでやってくるような海外の方も地域のファンとなる対象として考えられるでしょう。その『地域に貢献したい、この地域を一緒に盛り上げたい、守っていきたい』という強い想いを受け止める受け皿としての『流域治水型だお』の可能性に着目しています!

想定する『流域治水型だお(DAO)』の具体的中身とは?

『自立分散型組織』とはいえ、『共通の理念』が必要ではないかと思っています。
そこからいろいろな活動、企画などが様々な主体から提案が上がってくるような、そんな組織が望ましいですよね!
しかも、ボランティアではないのでしっかりと稼ぐこともできる、活動費を継続的に確保できる組織でなければならないところが難しいですが、チャレンジしてみる価値はあるのかなと今のところ思っています。

理念(イメージ)

『人命・財産を自然災害から守りたい』
『地域の真に必要なインフラを維持管理・更新し、後世に残していきたい』
『美しい今の姿・文化を後世に残していきたい』
など、こんな一念を持った有志の集まりであって欲しいと考えています。

取組(例)

まずは、スモールスタートで、地域にとって本当に良い取り組みをしっかりと行って、実績を作っていくことが重要なのではないかなと思っています。将来的にはボランティア要素ばかりではなく、『産業』として育てていくことができれば、持続可能な取組になっていくのではないかなと思ってもいます。
メンバーの思い入れのある流域・地域を対象として、地域活動であったり普及啓発を地元住民とこのDAOメンバー(デジタル住民)で一緒に行っていく、中長期的な地域のあり方も考えていくことに寄与するような取組をやっていきたいと思っています。
防災やインフラの維持管理というと、いかにも公共、行政の仕事というイメージが強いかと思いますが、実際に被災した時は『地域の力』が非常に重要になってくるのではないでしょうか?
もちろん被災しないことが一番ではありますが、自然災害大国である日本で暮らしていくためには必要な知識・繋がりがあると考えています。
特に人口減少や少子高齢化が進む地方は、日本の将来の課題に先んじて直面しているとも言えます。後世に残していきたい美しい地方の姿を全国、世界中から集まったメンバーで支えていくことができたら、ものすごく楽しいのではないでしょうか?

これまでの日本を作り支えてきた先輩方の力を、いかに借りることができるか

私がポイントとして考えているのは、
定年等で退職を迎えたが、その経験や専門性を活かして『地域に貢献していきたい。後世に良い世の中を残したい』という思いを持った方々の参加をどう促していくのか
という点です。
正直、web3やメタバース、ブロックチェーン、仮想通貨、Discordなど、今はDAOに参加しようと思うと必要な知識が非常にたくさんあり、ハードルが相当高い現状があるでしょう。特にコロナ前に現役を退いた方にとって、仕事上でも使わなかったwebツールが多いと思われるので、参加するにはものすごく高い障壁があると思っています。私自身も何もわかっていないので、どうやったら良いのかまだまったくわかっていないのですが、、、、
しかし、このような地域貢献のような公共性の高い取組に対しては、経験の浅い若者だけがメタバースとか言って盛り上がるだけの一過性の取組では意味がないと思っています。現役世代は本業もあり、給与も上がらない中、多忙な日々、プレッシャーのかかる日々を過ごしていると思われます。私自身もそうです。
例えば、お孫さんと一緒に、地元ではなくても『思い入れのある地域』で、『共通の理念を持った方々』と『一緒に何かを成し遂げる』ことは非常に意味があると思っています。流行り言葉のDXやSDGsなど言葉を並べるだけではなく、実際に現場で物事を見て、作ってきた先輩方から受け継ぐべきものが多くあるはずだと思っています。

人生100年時代、活躍できる舞台を準備できていない日本のままで良いのか

寿命が延び、人生100年時代ともいわれるようになってきました。政府は定年延長などの施策を打ち出していますが、今の60歳、65歳以上の方々が本当にやりたいことって何なのでしょうか?
一つの会社に長く務めることが当たり前の世代で、組織に尽くすことが美徳とされ、多くの時間を組織のために費やしてきたであろう先輩方が、『今やってみたいこと』『自分の経験や知識が求められていること』は一体何なのか。改めて世に問いたいと私は思っています。趣味や娯楽だけで暮らせる人は実際少ないでしょう。しかし、働き手としても体力が若者に比べて劣る状態で、単純な労働も非常に疲れてしまう現状があるのではないでしょうか。
そこで、この『流域治水型だお(DAO)』が、『毎月お小遣い程度は稼ぎたい、世の中のため、後世のために何かもう一旗あげたい』と思っている方々の受け皿にならないかなと考え始めているのです。
高度経済成長の最後を経験し、現役時代のほとんどを『失われた30年』で過ごしてきていた方々から見て、『今後、どのように日本があるべきなのか』『心豊かに暮らすために必要なことは何なのか』などを議論しながら、『今、やっておくべきこと』を一緒に実際にやっていけたら非常に良い取組となり、好循環が生まれるように思います。
私個人的には、北海道や東北に思い入れはありますが、こんな取組に興味を持っていただける方が多くいらっしゃると本当にうれしく思います。

いつからこのような取組ができるのか、それはわかりません。まずは自らの心身の安定、仕事への復帰が前提とはなりますが、いつか本当に地域のためになることを自分の専門性や経験なども活かしてできたらどんなに幸せだろうかと思っていたりします。こんな思いを持った小さなメンタルおじさんを応援してくれると嬉しいです。