【砂防堰堤の新たな活用法!?】堰堤ボルダリング!

2022年5月21日

まさかの活用法〜砂防堰堤ボルダリング〜

国土交通省東北地方整備局湯沢河川国道事務所が整備した水沢第二砂防ダムに、まさかの『ボルダリング設備』が設置されたとのこと!

「全国初」砂防ダムでボルダリング 外壁活用で地域振興 秋田 – 産経ニュース (sankei.com)

こんな活用法があるとは思いつかなかったです。こんな楽しい仕事、企画とかやってみたいなと思ったりします!

ダムマニアにとっては、『堰堤を自力で登る』という未知なる体験をしたいと思ってしまうのではないでしょうか?この夏休みは湯沢河川国道の水沢第二砂防ダムブームが到来する予感!

一体どんな経緯でこうなった?

いきなりこんなやんちゃな施設ができるわけはないので、経緯をちょっと調べてみました。

すると、湯沢河川国道事務所秋田駒ケ岳砂防出張所のサイトに行き当たりました↓

http://www.thr.mlit.go.jp/yuzawa///21_komagatake/09-1bouldering.html

すると、令和3年1月20日に『砂防インフラ活用検討会』が開かれ、そこで検討されたようですね!

HPによると、

東北地方整備局では、地域振興を目的にインフラを活用した観光支援に取り組んでいます。湯沢河川国道事務所では、たざわ湖スキー場に隣接する水沢第2砂防堰堤(工事中)の壁面ボルダリング活用について、地元及び仙北市、クライミング専門家で検討会を実施しました。
 会議では、工事概要やクライミング施設の活用事例、活用イメージについて意見交換を行いました。

とのこと。

模型まで作って本格的に検討がなされていたんだなと感心しました。こういうのもBIM/CIMで設計されていたんだろうか。そうであれば3Dプリンターなどですぐに模型も作れそうです。

(出所02_image.pdf (mlit.go.jp)

令和3年11月7日には体験会を実施

そして、11月には早速一部で体験会が実施されていたようです!楽しそうですね!きっと東北のダムマニアも行ったのではないでしょうか?

このような検討会や体験会を経て、運用に至ったのですね!

(出所湯沢河川国道事務所 秋田駒ヶ岳山系砂防出張所 (mlit.go.jp)

今後、地先砂防や県の施設でも広がるか

まずは直轄施設で始まりましたが、砂防事業は都道府県事業が主ですから、このような面白い取組が今後、都道府県施設でも広がると良いなと思います。

砂防事業は水系砂防などは特に山奥で実施されていますが、地先砂防であれば町中からも比較的近い場所にあるでしょうから、これから作る砂防堰堤ではこのようなトリッキーな活用方法も考えてみると一層仕事も面白くなりそうですね!

公共施設の観光資源としての活用が広がると良いな

これまでも、そしてこれからも、公共施設で集客するという取り組みが各地で行われていくことと思います。

ダム好きとしては、インフラツーリズムの取組のエースとしてダムツーリズムなどが進められてきて、かなり面白くなってきている中、こういった新たな堰堤活用法が出てくるとワクワクしてしまいます。

また、国交省がこれまでにない新たなことを、自由な発想で、しかも実現できる組織であるということに安心感を覚えました。

観光振興・集客で稼いだお金を施設維持や更新に

いま、多くの公共施設のPPPやPFIが進んでいますよね。

観光資源として、集客が見込めたり、そこから新たな産業が出てきそうなポテンシャルの高い公共施設は民間が積極的に維持管理・運営に携わっていく将来もあっても良いのではないかなと思っています。

砂防堰堤は人命に関わる重要な施設ですが、都道府県管理も含めると相当な数があり、維持管理が大変になってきているのが実態ではないでしょうか。

少しでも一基あたりの管理コストを下げるためには、民間活用も視野に、公共施設の可能性を検討していくことが必要なのではないでしょうか。

今回の堰堤ボルダリングから、今後の社会インフラのメンテナンスについても考えるきっかけを得ることができました。引き続き、このような面白い取り組みを進めていってもらえるとうれしいです。(ダムファンとして)

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