うつ回復期(前期)にオススメ!『マンガでわかる 心の不安・モヤモヤを解消する方法』を読んで

2022年5月25日

主治医オススメの一冊

私の通っている心療内科の先生に、『この本は絶対に読んで欲しい』と言われたため、購入して読んでみました。

私の仕事や生活に対する不安な気持ちが、この本を読むことで少しでも改善したら良いなと思い、手に取ってみたところ、認知行動療法について非常に読みやすく、わかりやすい内容で、何度か読み返したくなる本でした。

特にメンタルが落ち気味傾向にあったり、うつからの回復期(前期)くらいの方でも、十分に頭に入るわかりやすい内容になっていますし、読むと『確かに考えすぎかもな』と少し前向きになれる本ですので、私もオススメしたいと思い、ここで紹介させていただきます。

不安・モヤモヤの正体

『不安』とは危険を察知するための警報装置であり、適度な不安があった方がパフォーマンスが上がる。不安を感じなければ危険にもすぐに遭遇してしまったりするので、不安は必要という考え方ですね。

また、本書で紹介されている認知行動療法とは、その時々のとっさの判断や考え方、つまり『認知』を変えれば不安やモヤモヤを軽減することができるという考え方で、認知の仕方を変えて冷静に現実に目を向け、自分の力が生きるように行動を変えていくこと、とのことです。

・・・これだけだと実際どう認知が歪んでしまっているのかわからないですよね。

そこで、本書では具体的にこの不安に対する認知がどう歪んでいるのか、マンガも用いてわかりやすく解説してくれています。

現実を客観的に見るようにすると

  • 危険を過大評価
  • 自分の力を過小評価
  • 周囲の力を過小評価

しているのではないかと、紹介されています。

確かに鬱の私の思考とかなり一致する部分がありました。特に『自分を過小評価しがち』なんじゃないかと、この本を読んで気づかされました。今まで割と頑張れていた時でさえ、まだまだ自分は未熟だし、何もできないなぁと必要以上に卑屈に思ってしまっていた気がします。

しかし、それも客観的に見ればやらなくて良いことまで完璧を求め過ぎて追い込み過ぎていたんだろうし、無理し過ぎてしまっていたのだと反省しています。

このような気づきを与えてくれる本書は、この第一章を読むだけでも価値があると思いました。

また、『うつは過去で、不安は未来』ということも紹介されています。この意識を持っておくことで、自分が辛くなったときに『では、どう行動したらよいのか』と前向きに未来を考えることができる気がします。このように意識を変えていくことが重要なのだと思いました。

小さな一歩を踏み出す勇気

この章ではまず不安に対する3つの反応『Fight』『Flight』『Frozen』が紹介されています。

昔の私は不安との向き合い方として、『Fight』しか知らなかったため、とにかくなんでも戦い続けることが仕事では当たり前で負けたら終わりだとすら考えて、日々を過ごしていたように思います。

そんな日々を過ごしていたからこそ、途中で突然まったく動けなくなってしまう『Flight』状態に陥り、重度の鬱になってしまったんだろうと理解することができました。

これまでの経験から、少しでも危なくなったら、戦わない選択肢もあることをしっかりと冷静になって現実を見て、『今どうしたら良いのか』を考えられるようになりたいと思いました。

なかなか人に助けを求めたり、自分では出来ないということを公にしていくことは難しい印象があります。

しかし、そこも含めて自分なのだから、周りに対して自分を必要以上に取り繕うことなく、『素で正直に弱い自分を出していくこと』でいろいろなことも周囲の同僚と一緒に乗り越えていけるのではないかと考えることができました。

今は休職してしまったこともあり、私が精神疾患で苦しんでいることは職場の同僚に知られるところとなりました。これを機に、鬱であることを隠さず『今自分ができること』にフォーカスして、仕事を続けられたらなと感じています。周りの目は気になるところですが、この本で学んだ思考法で一日一日を過ごしていければと思います。

自分の考え方の強みを知る

『自分がダメだと感じる考え方にも必ずよい面がある』という言葉が大変印象に残った章でした。

焦ったり頭が真っ白になりそうな時ほど、冷静になって物事を多面的に見ることの重要性がわかりました。自分自身を否定してばかりでは、どんどん辛くなり、追い込まれてしまいますよね。鬱の人は特にその傾向が強いのではないでしょうか?私もそのように考えがちで、今でもその思考の癖は抜けていません。しかし、本書を繰り返し読む中で、少しずつ自分を許してあげられるようになってきたかなとも感じています。

『自分にも良い面がある』と思って生きてみると、空の色だったり空気だったりを感じる余裕もできてきて、一日を平穏に過ごせる気がしています。まだまだですが、少しずつ思考法を変えていけると生きやすくなりそうです。

不安・モヤモヤ解消テクニック

この章は、これまでのまとめ的な章でしたが、その中でも『完璧主義の心の負担を軽くする3つのポイント』が紹介されており、

  • 優先順位をつける
  • グレーゾーンを設ける
  • 自分ひとりで頑張りすぎない

とのこと。

どれも私が苦手なことばかりで耳が痛くなってしまいましたが、まさにこれを実践できるようになれば、少しは物事への取り組み方も変わり、メンタルにも良い影響が出てくるのではないかなと感じました。

新型コロナウイルスの流行により、孤立しがち、自分ひとりで頑張りがちになってしまうケースも多いかと思います。

私も転職後、慣れないうちにコロナの緊急事態宣言が出て同僚とのコミュニケーションが取りづらく孤立してしまいがちで相当不安の中、打ち勝つためにただひたすら自分と戦ってしまっていて、消耗したのではないかと分析しています。

もちろん鬱になった原因は一つではないですし、むしろ家族的な影響の方が大きかったようにも思いますが、働き方の観点でも、こうして振り返れたことは非常に意味があるものと理解しています。

さいごに

皆さんもこのような書籍を通じて、少しでも不安や焦り、モヤモヤを感じたら、症状が悪化する前に手を打っていただきたいと思います。症状が悪化し、自分では何もできなくなってしまってからでは復帰までに非常に時間がかかってしまいますし、元のような仕事への向き合い方、取り組み方はできなくなってしまうので、「ほどほど」の時点でブレーキをかけて、日々を過ごしていっていただきたく思います。

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