やっぱり『ダム』でしょう!〜『電力需給ひっ迫警報』を受けて〜

2022年3月23日

ダム・水力発電凄いぞ!

令和4年3月22日、初の電力需給ひっ迫警報が関東・東北に出ました。

これは、福島の火力発電所が先日の地震で被害を受けたことによるとのことでした。

関東がいかに東北地域、福島に電力を頼ってきたのか、原発の時もそうでしたが、今回も意識させられる機会となりましたね。

今回の危機で活躍したのが『水力発電』でした。

脱炭素・カーボンニュートラルでも注目されている再生可能エネルギーの一つですが、発電量をコントロールできる電源としての魅力も再認識されたのではないでしょうか。

(※私は電力屋さんではないのであまり詳しくはありませんが、多目的ダムの目的の一つとして発電容量を計算したことはあります。)

多目的ダム・ダム再生の時代

ダムと言えば、近年は水害が毎年のように起きていることや、ただし書き操作(今は呼び方が違ったと思いますが)による下流への放流が問題視されたりなど、なにかと治水面が注目されがちです。

今回は利水面、水力発電が注目される重大な機会でもあったのでは無いかと感じています。

今日本には多くの発電ダムや多目的ダムがありますよね。これらの既存施設を現在の技術で放流設備を増強したりするなど『ダム再生』して、治水面・利水面で最大限活用していくことが期待されます!

また、総論的には『せっかくダムを作るなら流水型ダム(いわゆる穴あきダム)より多目的ダムにしてもらいたい』と個人的には思っていますが、その土地の環境配慮もあるので、何とも難しいところです。

現在も各地で多目的ダム等の建設が進められていますので、それらが完成した際には訪れてみたいなぁと思っています。(特に北海道に思い入れがあります。)

電源確保にはリダンダンシーが大事

今回の電力需給ひっ迫警報を受けて私が感じたこと、それがリダンダンシー(代替性)の確保です。

北海道と本州の北本間の融通量の強化や、本州の地域同士でもいい融通できるように送配電網を強化していくことがこれから求められていくのではないでしょうか。

気候変動で自然災害もどのような形で起きるかわかりませんし、地震についても今回の東北だけではなく、南海トラフや首都直下千島海溝など切迫性が叫ばれているところです。

科学的にもわかってきている危機に対して、勇気を出して対応していくことを本気で考えていってもらいたいと思っています。

これだけ危機が訪れても『公共事業は悪』なのか

なんとなく『公共事業・コンクリートは無駄だ』といった風潮や、土建業に対するイメージの悪さばかりが取り沙汰されている現状に寂しさを感じています。

私は彼ら土建業が地域の守り手となっており、今の日本が比較的安全・安心で暮らせることも、先人達から連なる建設業のおかげであると感謝しています。

人々が暮らす社会インフラを作り、適切に管理していくことは、世の中のためになる素敵な仕事だと思います。

国土強靱化だったりインフラメンテナンス元年だったり、ネーミングをつけて施策を打ち出し、予算を確保することが役所・霞が関の仕事(財務と見せ方を調整するのも重要ではありますが)みたいになってしまっているように見えます。

しかし、『本質を国民に理解してもらうこと』にもっと力を入れても良い気がしています。新しい打ち出しが好きなことは役人の習性でもありますが、『愚直にあらゆる機会を通じて必要性を訴えていく』ためにリソースを割いても良いと感じています。

今回も水力発電が頑張っているのであれば、もっとマスコミやネットで騒がれても良いのになと少し切なくも思います。

その点、東日本大震災をはじめとしたあらゆる自然災害時にかっこよく活躍する自衛隊員の姿を広報専属隊が写真などにおさめてアピールしていることは参考になるのではないでしょうか。

東日本大震災の時も、隊員が現地に入るため、道路啓開を地場の建設業の皆さんが働いてくれたおかけであったことを、今どれだけ認知されているでしょうか。

人が住む限り必要な仕事『建設業』

私は発注者側の経験しかないので、偉そうなことは一切言えませんが、現場の最前線で働かれている方々には本当に感謝しております。

家の近くの道路や河川の整備一つ取っても、しっかりやってくれているなと感じて過ごしております。

人がこれからも日本に住んでいく限り、災害とは向き合わなければならないでしょうし、施設の維持管理・更新、災害からの復旧・復興は無くてはならない事業でしょう。

いま、インフラDXということでデジタルトランスフォーメーションが話題となっておりますが、建設業界も変革し、より良い姿で生き残っていってもらいたいと願っています。

年収600万円以上の方に最も支持される転職サイト/ビズリーチ

ダム旅するなら↓
【送料無料】ダムの歩き方全国版 はじめてのダム旅入門ガイド/萩原雅紀/地球の歩き方編集室/旅行価格:1,711円(2022/6/4 09:25時点)