官僚から転職するならどこ?〜ワーク・ライフバランスを求めて〜

2022年2月27日

官僚はワーク・ワークバランス?

私が官僚時代によく言っていた言葉が、『ワクワク!バランス』でしたね😅

正直ワクワクするような仕事は多くなかったようにも思いますが、半分冗談・半分本気で仕事しか考えてなかったので自虐的に使っていました。

心身の調子を崩す前提となってしまったかもしれない働き方を続けてしまったことは後悔しています。

ただ必死に頑張り続けていただけですが、周りの同僚などにも悪影響だったんじゃないかなぁと反省する日々です。

やはり仕事内容も重要ですが、働く環境もかなり重要です!

長く活躍できる職場の方が、長い目で見て良いと今では自信を持って言えます。

『中堅官僚』の人材需要を見極めよう!

官僚としてのスキルが活かせる『居場所』をどう見つけていくか、求人情報だけ眺めていてもよくわからないですよね?

まずは相性の合う転職エージェントを探すところから始めてみましょう!

私は新卒の時はリーマンショックが影響して民間就活も厳しかった世代ではありますが、今もコロナで業績の良い業界と悪い業界で分かれている現状だと思います。

採用を絞っている業界よりは、拡大基調にある業界の方が転職もしやすいでしょうし、そのあたりの見極めは複数の転職エージェントに話を聞いてみてから考えてみるのが良いでしょう。

退職せずに転職活動をしておけば、官僚として残留する選択肢を持っておけるのが中途採用を目指すメリットでもありますので、そこはじっくり焦らずにいきましょうね。

『給料』は?

給料について、官僚時代より下げたくないという希望もあるかもしれませんが、正直中堅官僚(本省補佐級以上)になってしまうと他業種・業界に行かざるを得ないのが条件的にも厳しいところですよね。

私は給料よりは、その企業の働き方や所属部署の方々の雰囲気などを重視して転職をしました。

結果として拾っていただいた企業では、お給料も下がることはありませんでしたが、給料で選ばなくて良かったなと思っています。なので、今のところ転職については後悔はしていません。

今(2022年2月)は休職してしまっていますが、復職後も引き続き官僚時代よりは時間の拘束が少なく、やりがいもある仕事に就けそうなのが救いです。

まぁ休職してしまうと民間企業なのでこれからも給料は下がってしまうと思いますが、働き方や人生にゆとりを少しだけでも持てるのであれば、それで十分だと実感しています。

会社にも貢献しつつ、少しでも日本を良くするために働ければうれしいなぁと思っています。

『残業時間』だけが指標か?

会社が公表しているような残業時間ほど当てにならないものは無いなと個人的には思っています。

正直、どの会社でも暇な部署と忙しい部署があるでしょうから、平均を言われてもあまり意味が無いですよね。

国家公務員だって地方支分部局も含めればそこまでの残業時間にはならないでしょう。そもそも私がいた時代の霞が関の残業時間は、残業代の予算見合いで頭打ちだったのでまったく実態が不明でしたが。

面接の際に、正直にどれくらい皆が労働しているか、軽く聞いてみることをオススメします。

大概、民間企業であれば働かせ過ぎると法に触れるので、霞が関の官僚よりはマシな会社が多いはずです。

私が面接していただいた企業の中では、「霞が関よりは絶対に勤務時間は短くなると思う」というお話をいただけた企業もありました。

『男性育休取得率』は結構リアル!?

男性育休取得率も公表されている企業が多いですが、これは結構企業文化を表している指標なのではないかなと感じています。『くるみん』『プラチナくるみん』の指標のひとつでもありますよね!

働く時はしっかり働くのは当然ですが、ライフステージに合わせて男性も育休を取りやすいか否かは、企業文化・風土を表していると感じています。

男性育休取得率が高い会社の風土が合うのか、低い会社の風土が合うのかは個人差があると思いますが、転職を考える際に志望企業の情報として調べてみると良いでしょう!

ワーク・ライフバランスとは?(私見)

仕事は単にお金を稼ぐ手段と割り切って頑張れる方々も多いとは思います。

しかし、そもそも官僚になる方々はお金を目的として労働しようと考えている人は少ないのではないでしょうか。(実質労働時間に対する給与が非常に低いので)

やりがいという観点では、自分が興味を持てそうなこと、夜や休日にぼーっとニュースなどをみている時に関係ありそうだなとか負担なく気がつけることなどが重要だと思っています。

官僚時代は色々な経験をさせてもらえましたが、やはり主体的に自分の考えを持つことができるポストだと長時間労働でもそこまでメンタルには影響ありませんでした。

逆に興味もなくストレスだけを感じるポストでは、少しのキッカケで突然メンタルが落ち込むことも経験しました。

何事もやりたいことだけやれるわけでは無いですが、少しでも興味のある仕事があって、人間関係も良好であれば、なんとか頑張ってやっていけるものと思います。

メンタルは一度壊すと戻らない!組織に合わなければ早めの撤退を!

残念なことに、メンタルを一度壊すと、その後どれだけ良い環境にあっても、自分で体調をコントロールすることが出来なくなりました😥突然エネルギー切れのように動けなくなってしまうのです。鬱になるとこんなにも辛いのかと実感しています。

体調をコントロールできなくなってしまうほど重症化する前に、組織風土やキャリアパスを考えて魅力を感じなければ『壊れる前の早め撤退』がマストでしょう!

仕事には『合う・合わない』が絶対にあります。

無理して心身を壊してしまうと昔のようには戻らない、という現実を受け入れることは本当に難しいです。私もまだ完全には受け入れられていないと思います。悔しくて悲しい日々を過ごしています。

霞が関で今つらい思いをされている方も多くいらっしゃると思います。その中でも体力的に辛くても異常に頑張れる人もいれば、普通の人もいるでしょう。

そんな時、官僚という立場も捨て難いとは思いますが、少しだけ深呼吸をして外の世界を見てみましょう!😀

勇気のいることですが、外の世界を少しだけでも知ることは後々の人生にとって有意義なことと思います。転職活動はその一つなんじゃないかなと思っています。

自身を痛めつけ続けると取り返しのつかない状況に追い込まれてしまうので、とにかく『早め撤退』をする選択肢を持っておきましょう

組織に合わない人・頑張りすぎる人は、本当に廃人になるまで追い込まれがちですので、周りも注意してあげましょうね。

もしまったく動けなくなってしまったら、『とりあえず組織にしがみつく』のもアリ?

国家公務員の良い?ところは、普通に勤務していればクビにならないことだと思います。

給料も劇的に生活ができなくなるほど突然下がったりはしません。

無理して働き過ぎたり、クラッシャー上司に付き合って壊れきってしまい、転職活動なども全くできない状態までいってしまったら、『組織にしがみつくのもアリかもしれない』と思っています。

比較的落ち着いたポストに座らせてもらって、じっくりと体調の様子をみながら、働いていくことも悪くないと思います。むしろ世間的にはそんな働き方が普通だったりもするでしょう。

24時に指示を受けて、朝9時半までに仕上げることが通常スタイルの霞が関が異常だとも思いますし、そこに順応出来ない人も多いはずです。また家族を持つと家族を犠牲にしてまで追い込まれる日々を過ごすのもつらいでしょう。

国家公務員は組織的に大きいだけあって、各省庁出先も含めれば落ち着いたポストもあると思います。

そこに配置してもらって回復を待ちながら、転職なども見据えてゆっくり過ごしてみることも考えの一つとして持っておきましょう。

また、もし精神疾患になってしまったら無理せず自分の生きられる場所で生きていきましょう。

将来を悲観し過ぎて自分を殺めるようになってしまったら誰も喜びませんよね。

官僚時代は、こんな考え方は全く想像もできませんでしたが、うつ病になってしまった今なら分かります。

自分を追い込みがちな人は、自分に少し優しくしてあげましょう!周りが助けてくれるはずです。

助けてくれないような仕事は、逆に元々やらなくても良かった仕事なのかもしれません。

私は未だに完璧主義の考え方に近いので、『仕事は全部やらなければならない』と考えがちですが、休職しても意外と世の中まわってますし、あまり気にし過ぎないようにしていきたいと思っています。

官僚(特に技官)から転職するならどこ?

大学に戻る

がっつり研究に没頭したい方は大学院の研究室に戻るという選択肢も良いでしょう!

この場合は若手のうちに判断した方が良いかと思います。どうしても収入面が気になってしまいますので。私の入省同期でも若手のうちに大学の研究室に戻った方もいましたね!

また、中堅・ベテランになってから以降は、大学側から声がかかった場合に検討する余地があるかもしれません。

地方公務員

これまで民間転職を前提に話してきましたが、転勤が限られている自治体への転職も考え得るでしょう。

これは家族の事情等で転勤がしづらい環境になった転勤族の官僚の方の選択肢になりうると思います。

中堅・若手問わず専門性もそのまま活かせますし、本省への要望活動の勘所を押さえているはずなので、そのあたりの経験も活かせそうですよね!

また、今の中堅は公務員も採用抑制世代にあたるので、自治体からしても中堅の優秀な方に入ってきてもらいたいというのが本音なのではないでしょうか

また、一般職(Ⅱ種Ⅲ種)技術系でも人材需要が高く、地方自治体に転職される方が多かったりします。

民間 総合系コンサルティングファーム

経験を活かすというよりは、地頭勝負の世界であるコンサル業界で活躍されている方も多くおられます。

官僚時代の課題から施策立案過程のスキルは活かせるでしょうが、年齢的に中堅だとなかなか厳しいものがあるかもしれません。

私も何社か面接を受けましたが、一次面接で落ちたところも多かったです。やはり総合系コンサルに転職するなら若手の方が需要がありそうだなと感じましたね😥

民間 シンクタンク

コンサルもしながら、研究提言活動にも積極的な業種が民間シンクタンクでしょう。

政策研究をしたい方、出身省庁関連施策を客観的・中立的な立場で考えたい方、霞が関の方々と仕事をすることに拒絶反応の無い方であれば、良い選択肢となるでしょう。

私も転職活動で受けましたが、非常に印象も良く、私のやりたいことに近いなぁと感じたことを覚えています!

民間 他業種 事業会社

中堅官僚が事業会社に行く場合は、これまで携わったことのない業界に行かざるを得ない状況では、ハードルが高いなと感じました。転職エージェントにいろいろと可能性を伺いましたが、私の希望するような企業には人材需要が無い時代でした。

ただ、海外展開を考えているポストなどでは活躍する余地がありそうだったので、英語でのコミュニケーションに困らない技官であれば、可能性はあるのではないかなという印象を受けました。

また、人脈・政策キャッチアップ能力などを見込まれて中央省庁への渉外担当として期待されるような方もいると思いますね!

スタートアップ

どちらかというと若手ですかね。大学発ベンチャーも当たり前のようになってきているので、大学からのつながりで若手のうちに転職されていく方もおられます。

私は転職活動でスタートアップは志望しませんでしたが、官僚組織で新卒から中堅まで育ってしまうと順応するのが大変そうだなという印象を持っています。福利厚生や退職金制度なども気になりますし。

よって、私は比較的歴史ある企業の方が馴染めるかなと個人的に思い転職活動をしました!

中途採用する側のメリットは?

コンサルやシンクタンクは官僚の転職先として相性が良いのは、私も感じているところです。

その他、経験したポストによっては、地元に近いところの事業会社の人材育成部門などに移られている方もおられるようです。楽しそうに充実した地方移住生活を送られている方もおられます。

もちろんどんな仕事をやりたいか、というのも重要ですが、中堅にもなると

  • どんな業務を経験してきたか
  • 転職希望先でどのような貢献ができそうか

という観点で採用面接をされる場合も多いと思われます。

官僚の経験を評価してもらえるところの方が転職先に入ってからも重宝されるかと思いますので、そのあたりは面接での雰囲気等を通じて感じ取ってみると良いでしょう!

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